18世紀ヨーロッパの社交界「扇子」は貴婦人の必須アイテム


扇子

扇子のルーツと言われる、桧扇(ひおうぎ)が最初に作られたのは今から1200 年ほど前。

現存されている最古の扇は、元慶元年(877年)と記された京都東寺の千手観音像の腕の中から発見された桧扇です。

紙が大変貴重であった当時、様々なことを記録する木簡はその記録用として何枚も綴じ合わせる必要があり、それが最初の扇 「桧扇(ひおうぎ)」 を生み出しました。

今と違って「扇ぐ」ことが目的ではなく、和歌を書いたり公式行事の式次第等を忘れないようにメモする道具としても使われていました。

そして、平安時代中頃になると、数本の細い骨に紙を貼ったものが作られるようになり、これが今日、一般に使われる扇子の原型と言われています。

平安時代は、扇子は朝廷・貴族の遊芸用か僧侶・神職の儀式用として使用され、一般の使用は禁止されていました。

鎌倉時代には、日本の扇は中国に渡り、室町時代にそれは中国での変化を受け、唐扇として日本に逆輸入されました。

10世紀頃日本から中国へ伝わり、16世紀頃に東洋貿易の波に乗ってヨーロッパへ渡りました

18世紀は扇子の全盛期でした。人が多く集まる舞踏会会場での必須アイテムでした

ヨーロッパの社交界では、扇子は、時に身分、立場をもあらわすものでもありましたが、晩餐会、舞踏会などの盛装を完成させる大切なアクセサリーとして貴婦人の必需品になりました。

宝石と同じような役割をしたのです。

この時代は男女が気軽に話ができない為、「扇ことば」が生まれた

淑女は常に粛々とお淑やかに場の花でなくてはならない。そこで編み出されたのが扇言葉だ。

言葉を発する事無く、扇の動きのみで、人込みの中でも会話出来るこの方法、人目につかないように思いを伝える手段としてよく用いられたそうです。

そのため「扇ことば」は、舞踏 会で求婚可能な男性が、婚約も結婚もしていない女性を即座に見つけ、自分の求愛が歓迎されるかどうかわかるほどに発 達したと言われています

「扇ことば」は非常に人気で、9 世紀にまずスペイン語で手引書が出 版され、その後ドイツ語、英語に翻訳されるほどでした

当時は、出会いの機会が非常に限られていた上、恋人や婚約者 同士が 2 人きりになれなかったため、暗号での意思疎通をはかっていたといわれています

扇子の先端を右頬に当てれば“はい”
 扇子の先端を左頬に当てれば“いいえ”

・扇で頬を横になぞる → あなたを愛してる
・扇を閉じたまま見せる → 私のこと愛してる?
・扇で両目を横になぞる → ごめんなさい
・扇を落とす    → 友達でいましょう
・扇で手をなぞる   → あなたなんか大嫌い
・扇の取っ手を唇に   → 私にキスして

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